ずっと見たかった映画でやっと見る事が出来ました。
これから書く事はあくまで個人的な意見であることを
最初にお断りしておきます。

全体的に素晴らしい映画だったと思います。
昭和の角川映画(尾道三部作やあしながおじさん、
恋人達の時刻など)の雰囲気をもった映画であること、
また大林監督の映画や、東野圭吾、赤川次郎の小説に
インスパイヤーされたんだろうなーと思うシーンが沢山ありました。
昭和生まれでこの辺りの映画を沢山観られた方なら
あ〜懐かしいなーという思いになったはずです。
若い人たちにとっては、究極の恋愛といいますか、
「こんな出会いだったら素敵だなー」と憧れをもって
観る事が出来ると思いますし、このなんとも言えない
アンニュイな気持ちを思春期に得られる事は
とても重要だと感じました。
(最近では時をかける少女のアニメ版も同じ系統)
今回、ヒットした背景に10代〜40代の世代に対して
アプローチがされている点だと思います。

しかし、とにかく構成力が本当に素晴らしいと感じました。
タイムトラベルもの!?はシーンの順番を間違えてしまうと
全く面白くない映画になってしまいますので、
とても難しいのですが、この映画はもうこの構成しかない!
と思えるぐらいとても良く練られていたと思います。
この点については流石だなと感服いたしました。
音楽もRADWIMPSが担当しており、歌モノはどれも良い曲でした。
ただ、最後の大事なシーンで歌詞とセリフが丸かぶりで
その点だけ歌モノをセリフありのシーンに持ってくるのは
改めて難しいなーと感じました。
(これ、自分がやる時はいつも悩むんですよね)
あと、劇中の音楽ももっと良い付け方やアプローチの方法が
あっただろうなーと感じました。
歌モノ以外はあまり耳に残ってないというか・・・。
そこだけ残念でした。

あと、背景。
これ良く絶賛されていますが、個人的には
部分的に「え!?」と思うシーンもいくつかありました。
背景は綺麗なのに、エフェクトで光を入れ過ぎて
なんか不自然ってところも多々あったし、
「光」の付け方がなんとなくあざとい感じもして、
キャラクターと溶け込んでないシーンもありました。
一部分を切り出して観れば確かに綺麗ですし、
独特の世界観がありますが、映画全体でみると
少し効果を付けすぎていて鬱陶しいと感じたので
もう少し自然にしてキャラクターと溶け込む
背景(背景というかエフェクトですかね)
にした方がいいのではないかと感じました。

と、色々と書きましたが、総じて素晴らしい映画でした。
日本のアニメもまだまだワクワクさせてくれそうで楽しみです。