今まで数々のDAWソフトを使って来ましたが、やはりDigital Performerに戻ってきてしまうのは自分はあまりオーディオデータを扱わない(オーディオだけを貼り付ける曲は作らない)、オーケストラ系の楽曲が多い、そしてアニメやゲームだと作る曲が多いということが理由だと思います。確かに、Digital Performerの仕様は他のDAWにくらべて古いですし、オーディオは扱いづらいし、時代遅れな部分があります。が、唯一無二の機能もあります。それがCHUNK機能というもので、これを使ってしまうと他のDAWでの作業が少々面倒に感じてしまいます。例えば、オープニング曲、バトル曲、エンディング曲の3曲のオーケストラ楽曲をつくらなければいけなかったとします。通常のDAWであれば1曲ごとにプロジェクトファイルをつくり、その都度楽曲ファイルを立ち上げる必要があるかと思います。バンドものであればそれほど苦ではありませんが、オーケストラのように音源を沢山立ち上げなければいけないものだと、1曲立ち上げるのに1〜2分も掛かってしまいます(遅いコンピュータだともっと掛かるかもしれませんね)。Digital Performerだと一度オーケストラの音源を立ち上げておけば、オープニング曲、バトル曲、エンディング曲の3曲分のMIDIデータをチャンクという場所にいれておくことが出来ます。そして、音源を立ち上げなおすことなく、MIDIデータを瞬時に切り替えることが出来ます。これが出来るDAWはDigital Performerしかありません。この機能によって1プロジェクト、1ファイルしか必要ないわけです。(バックアップも簡単)他のDAWですと1プロジェクトは曲数分のファイルが必要になるかと思います。そしてこのCHUNKのもう一つ便利なところは別の楽曲のフレーズを同一プロジェクトファイルの中で瞬時にコピー出来るところです。テーマ曲のアレンジ違いを作る場合にとても役立ちます。もちろん、下記の記事のようにライブで使うのが非常に便利なんです。CHRONO CROSS LIVEでもDigital Performerを使いました。ただ、Digital Performerはウィンドウの描画が遅いのが難点。フルスクリーンで固定してしまえば描画が発生しないので問題ないのですが、自分はSibelius(楽譜ソフト)も同時に立ち上げているのでフルスクリーンにはしたくないんですよね。次のDigital Performer 11に期待します。

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