劇伴作家としてどういうスキルが必要ですか?と質問されることがよくありますが、正直、ありとあらゆるスキルが必要だと思います。自分がメインとしているDAWを完全に使いこなしながら、ProToolsはレコーディングスタジオでは必ず使われますのでその使い方(作家はPTの使い方を知る必要ない、と思っている方が多いですが、メインDAW以外にProToolsの基本的な使い方はマスターしておきたいところですね)、そして、ビデオ関係の知識(ビデオシンク、解像度、フレームレート、フォーマットなどなど)、なんなら自分で編集できるぐらいのスキルはあったほうがいいと思います。そして、譜面ソフトの熟知。FInaleでもSibeliusでもなんでもいいですが、譜面ソフトは確実に使えるようになっておかなければいけません。そして、トラブルシューティングの為に、コンピュータの知識は日ごろから習得しておくといいかなと思います。なにかと現場ではトラブルが起きたりします。それをいかに素早く解決するか、これは時間の少ない仕事にとってとても重要です。自分は新しいものや、一見仕事とは関係のないもの(それも高い商品)を買いますが、これは決して無駄金を使っているわけではありません。すべて仕事に役立てています。たとえば、カメラのレンズにしても、何ミリで撮影するとどういう画角になるか、明るさや解像度、色彩、そうした知識は絵コンテを見ただけでどういう世界観になるか実は想像できたりします。この「想像力」が豊かかどうかが作品作りにとても重要だと思っています。音楽リストだけ見て音楽を作っているようでは正直、劇伴作家としてはどうなのかな?と思ってしまいます。
- CHUNK
- Apple Watch出ましたね。