本日は唄モノのレコーディング。
自分でもかなりのお気に入り楽曲なので自然と力が入ります。
面白かったのが、2時間ぐらい掛けていくつかテイクを録って
その中から良いものだけ選出して組み立てていたのですが、
歌い手のサラさん本人がもう一度だけ通しで歌わして欲しいと
言うので、「では最後、思い残すことないように気持ちよく
歌って終わりにしましょう」ということで録音したテイクが
本当に素晴らしく結局それが採用となりました。
いつも思うんだけど、音楽って上手いとか下手とかそんな
単純なものでなく「魂」なんだよなぁ〜と思います。
少々間違っていても、魂のニュアンスには絶対に勝てない。
最近の音楽がつまらないのは、綺麗にしすぎているからだと思う。
70年代、80年代の音楽が未だに聞いていて面白いのは
そうした「魂」が沢山入っているから聞いていて飽きないんだと
思うわけです。
また、最近は何でも修正出来てしまう。
そうした事も音楽の面白さを半減させている気がしてなりません。
とにかく、自分は出来るだけ機械に頼らず、魂で作って
いきたいと思う今日この頃です。
そう言えば、ゼノギアスのブルガリアンボイスを録音した時の
事を思い出しました。
この日はなんテイク録ってもなかなかグッとくるものが録れずに
頭を抱えていました。
次のテイクで録れなかった諦めようと思い、最後に日本から持ってきた
梅酒をみんなに配り(本当は打ち上げで呑むつもりだったのですが)、
「次で最終テイクとします。今まで色々と細かく指示しましたが、
最後は皆さんが一番気持ちが良いと思うニュアンスで歌ってください」と
いいました。
すると、今までとは見違えるような歌声になったのを今でも
鮮明に覚えています。
結局この時もそのテイクがOKテイクとなりました。
リラックスと緊張感。
このバランスが絶妙になったときに良い音楽は生まれます。
本当に音楽は奥深いものですね・・・。